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美容師の驚くべき離職率!離職や転職の理由とは? おススメの転職方法とは?

美容師

「今のサロンを辞めて他のサロンで働きたい・・・」

「もう美容師を辞めて他の職業に就きたい・・・」

このような悩み、美容師なら一度はあると思いますが皆さんはいかがでしょうか?このページをご覧になったということは「今悩んでいいる」または「これからどうしていいか分からない」のではないかと思います。

そんな悩める美容師の皆さんに、少しでも勇気を出して前に進んでもらえるように「離職の原因」の整理、これから新しいスタートを切るための「おススメの転職方法」についてまとめました。

数字で見ても美容師の離職率は高い

美容師

美容師の離職率はハッキリ言って「かなり高い」です。

その理由は美容師のお洒落なイメージとは裏腹に、「給与が安い」「休みがない」など現実の仕事内容はとても過酷だからです。

そして実際にも1年で50%、3年で80%離職するという統計データも出ています。仮に美容師専門学校の一つのクラスに30人在籍しているとすれば、卒業して3年後は6人しか美容師を続けていないことになります。

このことからも美容師の離職率は「かなり高い」と言えるでしょう。またここから最終的に美容師として生き残る人数もかなり少なくなることが想像できます。

美容師の離職、転職の理由

シャンプー台

離職や転職の理由は人それぞれですが、「辞めたい」「転職したい」という理由は一言で表せないほど「とにかく辞めるための理由が多い」のが現状です。

そして辞めたい理由上位ベスト5は次の通りです。

①長時間労働が辛いから辞めたい

美容室の営業スタイルは様々なので一概には言えませんが、だいたい一般的なサロンだと営業時間は10:00~20:00なので労働時間で計算すると単純に10時間(休憩時間込み)です。

これだけでも長時間労働ですが、実際の労働時間は「営業時間プラス1~2時間」となる場合がほとんどです(しかもその時間に給与が発生するという概念がないサロンが多い)。

この「プラス1~2時間」というのはお客様を招き入れる営業時間以外の開店作業や閉店作業、朝終礼の時間です。そのためこの時間を合計すると実働で11~12時間になりますので相当な長時間労働と言えるでしょう。

そして多くの美容師は自分の技術をさらに向上させるために、サロンから課せられた技術レッスンや自主レッスンを行うのですが、これは全ての業務が終了した後で2~3時間ほど行われます。

そのため技術レッスンがある日は結果的にサロンに14~15時間滞在することになります。

もちろん技術レッスンは自分のスキルアップのためのレッスンなので業務時間ではありません。しかし職場に拘束される時間と考えると、もはや「超長時間労働」であると言えるでしょう。

②休みが無くて辛いから辞めたい

一般的な美容室は毎週月曜日、または火曜日がサロン定休日になっています。そのため「週1回は固定で休みがある」という出勤スタイルなのですが、残念ながらその唯一の休みも奪われてしまう場合が多いのです。

というのも、実は週1回の定休日に合わせて毎週全国各地で様々な美容技術講習会や技術発表会、技術コンテストが行われています。

もちろん自分の技術が優れているのであれば講習会に参加する必要はありませんが、やはり技術向上のため実際には多くの美容師が自主的に参加します。

もちろん週1回の定休日以外にも休日はありますが、講習会に参加しなくても自分の技術レッスンのための「モデル探し」などで休日はあっという間に過ぎてしまいます。

そのため休日にも関わらず「休日感」はほぼ無いに等しいです。

③身体がキツくて辛いから辞めたい(腰痛、手荒れ)

美容師の仕事は「接客業」の中でも特に身体を使う仕事です。

もちろん重いものを運んだりする重労働はありませんが、シャンプーは自分の全身の筋肉を使って施術する技術です。

なぜならシャンプーという技術は指先だけを動かすのではなく「膝、腰、腕、手首、指先」など、自分の全身を使ってお客様へ施術しなければ「お客様にとって心地良いシャンプー」は提供出来ません。

しかも土日や繁盛期のサロンアシスタントの人だと「朝から晩まで10時間連続でシャンプーばかり」ということも普通に起こりますので、どれだけ体力に自信がある人でも腰はほぼやられます。

そしてサロンアシスタントの人は、シャンプー剤の洗浄力と脱脂力の影響で手首から指先にかけては肌が乾燥して常に「カピカピ状態」です。

ちなみに「美容師あるある」ですが、手荒れMAXの場合は指を少しでも曲げると茹でたフランクフルトのように「パキッ」と関節の皮膚が割れてしまいます。当然ですがリカバリータイムが週1日の休日だけでは美容師の手荒れは絶対に治りません

④給料が低くて辛いから辞めたい

先述した通り、美容師は平均年収で見るとかなり低い業種となります。もちろん年収1,000万円オーバーの美容師もいますが、それでも平均すると年収が低くなっているのはとにかく低年収ゾーンにいる人が圧倒的に多いからです。

ちなみに一般的な20代全体の平均年収は346万円ですが、美容師の20代全体の平均年収は263万円です。

同じく美容師の30代の平均年収で320万円、40代で331万円、50台で380万円といかに平均年収が低いことが分かります。

一般の20代の全体平均年収と比較すると、美容師の20代は一般の全体平均年収よりも84万円低いです。また40代になっても一般の20代の全体平均年収に勝てない美容師もいます。

 

もちろんテレビや雑誌に出ている有名美容師は年収1,000万円オーバー組ですが、美容師全体で見るとごく一部であり、大多数の美容師は上記の年収データに限りなく近いでしょう。

そのため「長時間労働」「休みがない」「身体がキツイ」に加えてここに薄給がのしかかるため、人生における将来設計はハッキリ言ってほぼ見えないことが多いです。

長時間労働のところで紹介した「営業前の開店作業、閉店作業」は基本的にサービス残業扱いのサロンがほとんどです。当然その他の「技術レッスン」の時間に給与が発生することもありません。

参考資料:doda

⑤人間関係が難しくて辛いから辞めたい

美容師は業界の仕組み上、先輩後輩の上下関係がかなり厳しいです。しかも「そのサロンに先に入った順番」で先輩後輩の序列が決まるため、芸能界の世界に良く似ている部分があります。

そして実力にどれだけ差があっても先輩後輩の関係性がひっくり返ることはめったにありません。

さらにこれに加え組織が大きくなると派閥も生まれやすいです。もちろんその一番の原因は「妬み、嫉妬」です。何故なら美容師は「自分の腕=技術」を武器として商売をする「技術職」なのですが結局のところ「人気商売」なのです。

例えると「昼間の水商売」と言えば分かりやすいでしょうか。

特に美容室のメッカ、東京原宿、青山の有名店には「誰かを蹴落としてでもNo.1の座を取りたい」という良い意味で野心に溢れた腕自慢の美容師が全国から集まってくるのです。

そしてここまでとは言わなくても少なからず全国の全ての美容室はこの要素を含んでいます。そのため一般の会社組織よりも人間関係がかなり複雑になりやすい傾向があります。

そもそもなぜ美容師の転職、離職が多いのか?

パーマネントウェーブ

これは独特の職業環境によるものに理由があります。その独特な職業環境とは「一人前の技術者」と呼ばれるまでの道のりが「とにかく長い」ということです。

なぜなら「一定レベル以上の技術」は一朝一夕に習得出来るものではないからです。ちなみに一般的に美容師になる方法は以下の通りです。

  1. 美容専門学校に入学して美容の基礎知識を学ぶ
  2. 卒業前に美容師国家試験を受験、試験に合格し「美容師免許」を所得する
  3. 卒業後にサロンに就職する(学校入学からここまでで2年間かかる)
  4. 就職したサロンで働きながらさらに技術を磨く
  5. 就職したサロンが独自に設定した技術試験をクリアーして「技術者=ヘアースタイリスト」になる(就職してからここまでで平均3年かかる)

つまりのところ、「美容師になろう!」と決めてから実際に「技術者」と呼ばれるようになるためには一般的には約5年間はかかる計算になります。

しかし技術者になったらゴールではなく、日々勉強を繰り返し「一定レベル以上の技術者」から抜け出さなければ多くのお客様に支持されないのです。

そのため美容師として活躍するためにはここからさらなる年月が必要となるのです。

このように考えると「一人前の技術者」と呼ばれ多くのお客様に支持されるには美容学校を含めると10年前後はかかることになります。

そしてこのような独特な職業環境の中で先述した「長時間労働」や「人間関係」が原因となり、結果的に心身ともに疲弊してしまい多くの美容師が道半ばで離職、転職してしまうのです。

美容師の離職率は業界全体の問題

退職届

離職、転職の理由や原因はここで記載したことが全てではありませんが、とにかく美容師の業界離職率は異常なほど高いです。

その理由は一言で簡単に表せるものではなく、働く側、雇う側、その両方に原因があるためこれは業界全体の問題でもあるのです。

つまりのところ働く側は「職業としての理解不足」「イメージ不足」や、厳しい言い方ですが「努力不足」「覚悟不足」、逆に雇う側は待遇面など含めた「安心・安全・健全」な職場が提供出来ていない「職場環境整備不良」がこの現状を生み出していると言えるでしょう。

そしてこれらのことが結果的に「高い離職率」を招いているのです。もちろん一昔前よりは良くなった部分もありますが、世間一般の企業と比較するとまだまだ見劣りする部分が多いのが現状です。

これで美容師の業界離職率がいかに高いか、またさらには生き残るためのハードルがいかに高い業界なのかなど根本的原因も理解出来たのではないでしょうか。

ここからは美容師の転職で失敗しないための「3つのポイント」をアドバイスさせて頂きます!あなたにピッタリの職場は必ずあります!

転職先、就職先のサロン見学は必ずしましょう!

美容室

サロン見学は必須項目です。

なぜなら実際の店舗を見なければ本当の姿が見えないからです 。

と言うのも、求人サイトには基本的にそのサロンのプラス面しか記載されていないためどうしても良く見えてしまいます。

しかし、例えばサロンの内装やスタッフのルックスが良く見えてもそのサロンが「流行っているか、流行っていないか」は実際に足を運ばなければ分かりません。

それに仮に流行っていなくてお客様が少ないサロンに就職してしまった場合、あなたの美容師としての能力は今以上の成長が見込めないどころか、満足がいく給与も貰えない可能性が大いに高いからです。

そうなるとせっかくの転職も全く意味がありません。

そのため時間をかけてでもサロン見学や下見は必ず行い、求人サイトには記載されていな「本当の姿」を自分の目で確かめましょう。

複数のサロンで並行して面接を受けましょう!

応接室 面接

面接先は1 店舗だけに絞るのではなく、複数店舗同時に面接を受けましょう。

なぜなら少しでも条件の良いところを自分で選べるからです。

例えば自分のキャリアプランを描いた場合、どのサロンで働くことが自分の目指すゴールへ最短で辿り着けるかなど複数店舗同時に受けると比較が出来ます。

そして何よりも他社との比較は、自分の人生における目標をより明確にする事につながるのです。

そのため面接は積極的に複数店舗同時に面接を受けましょう。

転職エージェントを積極的に利用しましょう!

アドバイス

就職活動において転職エージェントを利用することは特におススメです。

なぜなら自分が知らなかった事や気付かなかった目線でサロンを選ぶことが出来るからです。

例えば、とても良いサロンだけど求人サイトには掲載していない案件や、他の誰かに紹介する前の一押しサロンなど、転職エージェントを利用すると誰よりも先に良い求人を紹介してくれる可能性もグッと高くなります。

また、エージェントは様々なアドバイスをしてくれますので、あなた自身が気付かなかった「自分の長所」を知ることも大いにあるのです。もしあなたが、これまでの職場経験で自信を無くしてしまったりしていたのであれば全力で応援してくれるでしょう。

さらに、あなたが今後の人生で成功するために最大限に力になってくれますので、仮に面接で聞きにくい事などがあればあなたの代わりにサロン側に聞いてくれることもあります。

そのためにも転職エージェントは積極的に利用しましょう!

さあ、ここから人生大逆転!ご武運お祈りしております!